霊界通信 「霊的法則の基本」悠々塾ホームへ

 スピリチュアルヒーリングの実際・3

ここでは憑依及び霊現象について伝えます。

憑依が起こる仕組みはすでに伝えた通りです。少しも珍しくはありません。しかし、憑依霊からの影響が強まるほどに、(言動を含む)心身の不調和が発生します。
憑依の影響が形として表れたり、不調和を自覚できる状態にまでくると、憑依された地上の者の“気持ち”だけでは外れにくい状態になっています。つまり、地上の者と憑依霊のかげりの共鳴が強い、ということです。それだけに、地上の者が自分で気持ちを切り替えるのは困難になります。このままではいけない、こんな思い方をしていてはだめだ、と思っていても、自分の心や行為行動をコントロールできなくなります。

憑依を外すには二通りの方法があります。
1.「憑依霊を本来の霊界に送る」
憑依霊そのものに愛念を送ります。
どの憑依霊も必ず何かしらの愛念を必要としています。
憑依霊に波長を合わせ、その霊の求めや訴えに感応できるならば、どんな愛念が必要かは分かるでしょう。
しかし、その情報がなくても、慈しみの心を静かに力強く向けるならば、その霊も満たされ、今いるくらい世界から抜け出ることができます。ヒーラーから注がれるエネルギーに満たされていく過程で、憑依霊の意識も明るく軽く穏やかに変わっていくのです。自分のまわりに光が差し込み、救いの手が差し伸べられているのを感じながら、次の段階へと引き上げられていきます。大抵は休眠状態に移行しますが、はっきりとした気づきがあった場合(意識状態が劇的に変化し、大きな喜びに包まれた場合)は、休眠状態のひとつ先の段階―――地上で満たされなかったところを満たす段階―――に移行します。

ヒーラー側は、憑依霊を意識し、霊に向かって「あなたの苦しみはもう終わるのですよ。これからもっと明るく幸せなところへ戻るのですよ。もう大丈夫ですよ」と愛念を送るのですが、ことさらに「霊」と意識しずぎないように。そこにいるのは、癒されるべき人(存在)です。肉体を持たないだけで、苦しんでいる地上の人と同じなのです。
愛念を送る時間は、長ければいい、というものではありません。力いっぱい気持ちを向けて、あなたが納得できる時間でよろしい。
回を重ねるうちに、大丈夫という“感覚”が分かります。

2.「憑依されている本人のエネルギーを高める」
憑依されている本人に働きかける方法です。
今の辛さ・苦しさ、持っている思いを吐き出す場を設けます。ヒーラーは言葉をかけ、本人に理解と共感を示しながら思いを存分に語ってもらいます。その過程では、本人のオーラにエネルギーを注いでいます。単に話を聞くだけではありません。理解・共感・受容・いたわり・ねぎらい・慈しみというエネルギーを注ぎながら聞くのです。
一通りの話が終わったあとで、本人の魂―理性―感情―肉体の調和を祈りながらエネルギーを通します。

この方法は、本人のかげりを解消して、結果的に憑依霊との共鳴を外す、という方法です。
本人が存分に語っただけでなく、「分かってもらえた喜び」に満たされることで、本人のエネルギーが高まるから、憑依霊との共鳴状態が崩れるのです。
この場合、憑依霊も同時に「分かってもらえた喜び」に満たされますから、その霊もそれまでの境涯から抜け出せます。

3.補足
・憑依の原則は「対象者本人が抱いた何らかの心のかげりに憑依霊が引き寄せられる」というものです。
1において、憑依霊を対象者から離し、次の段階へ送ったとしても、対象者本人のかげりがそのまま変わらずにあるならば、また次なる憑依が起こります。
それを踏まえ、対象者へのフォローをしなくてはなりません。

・「心のかげり」ではなくても、非常に大きな衝撃(驚愕・落胆・驚嘆・痛み・苦痛)の場合にも憑依が起こります。
衝撃の波で大きく心(オーラ)が動いた時、同様の“揺れ”を持つ霊を引き寄せるからです。
その場合、この方法で解消するのは難しく、1の方法で憑依を外しながら、対象者のオーラやチャクラにエネルギーを注いで見えない傷をエネルギー的に修復するしかありません。


いわゆる霊(的)現象には、大きく3通りあります。

1.地上の者へ向けてのサイン、訴え
・(本来の)霊界側からの導き、サインの場合、警鐘
・本来の霊界へ戻れずにいる霊そのものは、「自分の思い、執着」で作り出した世界にいます。ですから、自分の思いしかありません。地上の者への直接的な働きかけ、といった“接触”や“交流”が意識に入るとすれば、あとわずかで次の段階へ移行できる状態にある場合です。その時に、地上の者に対して何らかの訴えをすることで、自分に気持ちを向けてもらえる(つまり、思いのエネルギーを注いでもらうこと)なら、それを拠り所とし、あるいは手助けとして、その境涯から抜け出せるのです。
あるいは、そのような霊の守護霊・先に他界した近親者の霊が、移行の時期が近くなった時に、エネルギー的援助を地上の者に求めて、現象を起こす、のです。地上の者が、その霊のことを思えるような事柄・現象です。

2.地上の者を驚かせたり、怖がらせたりするのが目的の場合
・本来の霊界に戻れずにいる霊の仕業です。
音を立てる、物が動く、姿を見せる、などというやり方で地上の人に働きかけます。いたずら、悪ふざけ、注目をひきたいというのが主な動機ですが、いずれも地上で関心を寄せてもらえなかった者ばかりです。

3.地上の者とは無関係なもの
・霊的に見れば、あって当然なものが見える、聞こえる感じる場合は、その人が五感のチューニングの幅が広がった(または生来広かった)というだけのことです。
在るものが見聞きできるのは、その意味では当たり前のことですから、そこに特別な意味を見出す必要はありません。
いわゆる精霊だったり、(もともといたるところにいるはずの)未浄化な霊だったり、人のオーラや、光、など。

1、2について
はっきりと誰々にまつわる現象、と思える場合は、その人への愛念を送ってください。心配や不安を持たず、感謝と愛情を伝えればよろしいのです。
もしも区別がつかなければ、「現象を起こしている存在」に対し、「いたずらなら驚いたり、怖がったりしませんよ。そうならもうやめて、本来のところへ戻ってください。もしも、私の知っているどなたかならば、あなたのために祈ります。」と言葉をかけてください。そして「どうかあなたが平安な気持ちになれますように。」と祈ってください。

「2」の場合、霊的現象を怖がり不安がると、霊が面白がり、増長してしまいます。まずは不安や恐怖心を持たぬよう心がけてください。
そして、「現象」が起きたからと言って、すぐに“霊能者”に頼ったりしないように。

すでに肉体を持たない霊に対しては、心をこめた言葉と、心そのもので対応するしかないのです。これは、たとえ霊能者であっても同じなのです。