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 副守護霊

皆さんが霊的進化・向上の道を進んでいこうとする時に、その道を照らし、進むべき方向へと手招きしてくれる存在が守護霊です。
守護霊とは全く対照的な方法で皆さんに影響を与えている存在を、副守護霊と言います。ここで言う「副」とは、補佐的な意味を示すものではありません。働き・役割のうえで「対」になっているために「副」という表現を用いています。役割のうえからは逆守護霊(反守護霊)と呼ぶ方がふさわしいかもしれません。

言ってみれば、副守護霊は皆さんの進む道にハードルを設け、障害物をもたらす役割を担っている、と言えましょう。
皆さんにとっては、不都合な存在だと思えるでしょうが、副守護霊からの働きかけによって、学びの手段が与えられ、皆さんそれぞれの課題やカルマが浮かび上がるのです。

副守護霊を邪魔な存在と思わないでください。その存在も含めて、霊界側からの導きと計らいなのですから。

皆さんが肉体に宿るのは、受精の瞬間です。それ以前は、魂の意識だけですから、副守護霊とのつながりはまだありません。
受精後、魂が物質(肉体)とつながった時点で意識のレベルは次元を落としていきます。

胎児期は母親や父親、身近な人々の想念エネルギーをそのまま影響として受けます。ある日ある時、何かしらの“思い”によって胎児は傷つきます。この状況設定は偶然ではなく、すでに霊界において定めてきたものです。この、傷ついた瞬間(初めての“かげり”が生じた時)に副守護霊とのつながりができるのです。
それ以降、肉体に宿って生きる「あなた」に対して、光の方向へ心を向けさせるべく働きかける守護霊と、かげりの方向へ心を傾けさせるべく働きかける副守護霊とによって、あなたの地上人生が導かれてゆくのです。

皆さんは地上に生まれるにあたって、自らの解消すべきカルマ(越えるべき課題)と貢献(担う役割、もたらすべき喜び)を明確に意志しています。
副守護霊からの働きかけによって、皆さんは背負ってきたカルマを実際の思い方や言動に表してしまいます。
理屈では分かっているのに「こう思ってしまう(そうは思えない)」「こうしてしまう(そうはできない)」というように。自分の感情を自分ではどうしようもできない。あるいは言動に反映できない。そんな時、自分の意志とは違う、何か分からない力に阻まれていると感じることがあるでしょう。
心を動かそうと思っても、重しがついているようで、思うようにならない。それは、越えるべき課題だからこそのものではありますが、“重し”のように感じられるものこそ、副守護霊からのエネルギーです。副守護霊が設けたハードルなのです。
しかし同時に、同じテーマで守護霊は皆さんの心と言動を動かすために援助してくれています。
そこでは、より強く共鳴、意志していくのが、それまでの自分なのか、あるべき姿の自分なのかによって、つながり方の度合いが変わります。

人の心には光とかげりがあります。
人に対する思いやりや優しさ、正直さや誠実さ、正しさや公平さ、という心と言動を重ねれば当然守護霊との共鳴、つながりは増し、学びを進め、進化・向上の方向へと向かいます。
自分なりの気持ちから抜けきれず、不平不満や妬み、恨みや憎しみ、嘆きや後悔、嘘や不正、という心と言動を重ねればもちろん副守護霊との共鳴、つながりは増し、カルマを重ねる方向へと向かいます。

胎児期の初めての“かげり”と副守護霊がつながり、そのかげりに向けて、絶えず副守護霊からのエネルギーが注がれ続けます。
その影響で、“初めてのかげり”からは「受け取り方、感じ方」「傷つき方」の傾向が定まり、実際に傷ついていきます。
“初めのかげり”も「傷つき方」も各々違うのは、課題やカルマの違いを反映してのことです。例えば、同じ言葉を言われても、ある人にとっては心を痛めるのに、別な人にとっては何の影響もない、とはそういうことなのです。

心に抱くかげり、そこへの憑依、かげりが引き寄せるトラブル、悩み、困難や試練。全ては「導き」のなかですが、それらが実際に皆さんの心・体・具体的事象に実体化するのは、副守護霊からの作用です。
副守護霊からの作用のなかに、憑依も含まれますが、作用と憑依そのものは別のものです。”作用”によって憑依を引き起こす“かげり”を抱きやすくなるということです。

気づきとそれに伴う心・言動の変化は、その人のなかで副守護霊につながる要素(かげり)が変化し、守護霊につながる要素(光)に転ずることです。
だからと言って、副守護霊を悪、と決めつけてはなりません。副守護霊の“せい”で嫌な目に遭い、悩みを抱え、病に冒されるのではありません。あくまでも「あなた」のカルマや課題を実体化する役まわりだということです。
実際に地上で形として表れなければ、皆さんがそれを越えることもできないのですから。

皆さんがこの地上で発揮すべき愛情の要素が、ひとりひとりに備わっている、と伝えました。そこに蓋をする役が副守護霊です。蓋をはねのけて自らの輝きを発揮していく過程こそが、皆さん自身の学びであり、カルマの解消なのです。
副守護霊は、皆さんが心の力を高め、たくましい心を培うために存在しています。副守護霊からの影響は初めから設定のなかに組み込まれています。霊界側も守護霊も、それを織り込んだうえで皆さんを導いているのです。

つまり、副守護霊そのものは、重苦しい役割・働きを担ったのです。幽界・暗黒界の次元に身を置き、地上の人間に影響を及ぼす、という役割を背負うのは、かつて地上人生において非常に重いカルマを作ってしまったためです。そのために、自らの再生による解消ではなく、同種のカルマを持つ魂がそのカルマを解消する過程に関わる、という形で自らのカルマも軽減されるのです。副守護霊自身は、“本来の霊界”で守護霊や「あなた」と約束を取り交わしたわけではありません。幽界・暗黒界という境涯に身を置き、自らのかげりのエネルギーを大きくしている存在ですから、本来の霊界に戻って「相談する」というわけにはいきません。ですから、「あなた」とどういった副守護霊がつながるかは、霊界側や守護霊からは分かっても、副守護霊が予め知っているのではありません。

皆さんが課題を越えて、自分らしく生きていくことは、皆さん自身が幸せになるだけでなく、周囲の人たちをも幸せにしていくことです。そしてそれだけではなく、皆さんにつながる霊たち(守護霊、指導霊、そして副守護霊)にも大いなる喜びをもたらしていくことでもあるのです。特に、副守護霊に対しては「あなた」の進化・向上そのものが「貢献」になるのです。