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 スピリチュアルヒーリング

病気・病的状態にある人、心身の不調を訴える人を目の前にして、治してあげたい、何とかしてあげたいという思いが高まった時、そこに霊力の通路が開かれます。その通路から流れ込む霊力(エネルギー)による治療がスピリチュアルヒーリングです。
スピリチュアルヒーリングは、単に肉体的な健やかさの回復をもたらすだけではなく、対象となる人の心も魂も癒すものです。

地上に生きる人間は、何層にもわたって“からだ”を持っています(オーラ)。
最も粒子(波長)の粗い“肉体・言動”に表れているものの原因をたどれば、カルマや今生での課題、人生の目的に行き着きます。これらは“霊体”に表れています。
全ての病・不調・不調和の“もと”はここにあり、それがより下位(粒子の粗い)層に変換されながら、それぞれの層で価値観・考え方・思い方・感じ方、言動・体調として表現されています。

スピリチュアルヒーリングとは、霊体から肉体に至るまでの層(オーラ)全てを健やかにしていくものです。その状態は魂の意識との完全共鳴を意味します。
そして、この原理に従って霊力を作用させるなら、「治らない病はない」のです。

霊体にある不調和が調和されたなら、そこで生じた組み替えが、より下位の層に変換され、肉体・言動にまで反映されるからです。

この癒しを形にして顕したのが、イエスでした。

いわゆるヒーリングとは、目に見えないエネルギーによって癒しをもたらしていくこと全般を指しています。
エネルギーの通路となる人(ヒーラー)が、自らのオーラのどの層のエネルギーを(より強く)作用させるか、使うかによって何通りかに分類できます。
これは、ヒーラーが、対象者のオーラのどの層(次元)に最も共鳴しやすいかによって分かれます。

・肉体に作用しやすいヒーラー
痛みの除去、腫瘍・外傷の消失、変形の改善、再生など実際的な効果がすぐに表れるのは、肉体・物質次元への共鳴が強いことを意味します。

しかし、この「作用」や癒しにも道筋は二通りあります。
ひとつはヒーラー自身の肉体のダブルのエネルギーによる治療です。肉体のみの治療です。それより上位のオーラへの作用はありません。自らのダブルのエネルギーを使うので消耗します。しかし病のなかでの辛さ、苦しさを経験したあとの「治る」「治った」という喜びが、対象者の感情の層にも影響を及ぼし、感謝・謙虚から貢献へとつながり、価値観や考え方にも変化が生ずれば、自ずと言動にも変化が反映されます。
ここで、理性の層から言動までの健やかさが回復されたことになるならば、その時点では魂の意識に共鳴した状態に至ったことになります。

ただ、この順で治癒がもたらされた場合、せっかくの「変化」が時間の経過とともに薄らいでいく可能性が大きく、何かしらの不調和をまた抱えることになります。つまり、カルマの解消や課題のクリアには至らなかったのです。

治療の喜びや感謝が対象者の意識を劇的に変えることで強烈な気づきがあったならば、そこでは魂の意識への共鳴は揺るがぬものとなり、その人のその後の人生を一変させるでしょう。
なかには、この共鳴によって自らも霊力の通路となる人もいます。

もうひとつは、ヒーラー自身は完全に通路(道具)となりきることで行われる治療です。ヒーラーと共鳴し、共に働く霊(指導霊の場合と、支援グループの霊の場合とがある)の援助のもと、霊界から送られてくるエネルギーを対象者の肉体のダブルに作用させます。
ヒーラー自身が肉体・物質次元に共鳴しやすいだけでなく、援助する霊も同様にそれが得意分野です。しかしこの場合、作用するのは肉体だけではありません。ヒーラーを通して対象者に注がれるのは霊体よりも上位のエネルギーです。
よって、肉体的効果とともに、対象者の心の変化、意識の変化、言動の変化ももたらされます。
形として表れるのは、実感を伴う次元からですから(ヒーラ-が共鳴しやすいのが肉体であれば)、他のオーラの層への顕現には時間的ズレも生じます。
・感情体に作用しやすいヒーラー
感情の開放と解放、不安・不安定、執着の解消、を始めとして、トラウマの修復を含む「心の癒し」をもたらすことができるのは、感覚・感情次元への共鳴が強いことを意味します。
この「作用」には、ふたつのタイプがあります。
「共感」と「分析」です。

「共感」タイプの場合、対象者の不調和を我が事のように受け止めるなかで、エネルギー的不足を補い、調和に向かわせます。基本的に受容や肯定、評価という母親的(女性的)エネルギーが使われます。

「分析」タイプの場合は、対象者の不調和の原因・理由を見極めていくなかで、エネルギー的不足を補い、調和に向かわせます。基本的に摂理、公平公正、正義という父親的(男性的)エネルギーが使われます。

ヒーラーが両方の要素を兼ね備えているのが望ましいのですが、複数のヒーラーが補い合うなかであらゆる状態の対象者に対応できるでしょう。

ここでも「肉体」への作用の時と原理は同じです。
感情体が健やかさを回復し、喜びに満たされた心になることで、その影響が下位の肉体にも上位の理性体にも及び、結果的には肉体(言動)も癒される、という道筋です。

・理性体に作用しやすいヒーラー
論理や実証によって価値観や考え方の転換をはかります。対象者の生き方・暮らし方を含む、その人全体を変えることで、その人を癒しの方向に導くのです。
ヒーラー自身が論理性・客観性にすぐれた能力を有しているのが必須条件です。
(しかし、それは感情を否定するのではなく、どのような質問・疑問にも対応できる知識を有していれば対応は可能です。)

ただし、対象者のほとんどが「頭では分かっても、そう思えない、そうできない」という段階にありますから、理性体での共鳴が強く、その層から作用が始まっても、感情以下に変換されていく可能性はあまり高くありません。
地上人類のほとんどが「感情体」を軸にして生きているからです。

・霊体に作用するヒーラー
このタイプのヒーラーにもふたつのタイプがあります。
ひとつは、自分は全く意識しないままに霊界の道具となっているタイプです。子供、知的障害者のなかにこのタイプが多いのです。“自分なり”の考え・意識が少ないほど霊的エネルギーの通路となり易いからです。
こういう場合は、本人の魂の意志により、役割を担っていると考えられます。

もうひとつのタイプは、もちろんヒーラーとしての自覚を持ち、霊界の道具として自分を役立てるという意志を持っている場合です。
霊界との共鳴状態を高めることでエネルギーが作用するのですが、対象者の霊体以下、肉体言動にまで作用が及びます。このエネルギーはカルマの解消、価値観の変化、トラウマやわだかまりの解消・解放、生き方・暮らし方の変化、病の治癒といった全てを健やかさに向かわせるエネルギーです。このエネルギーが通れば、人は自らの魂の意志に従って生きるようになります。

ヒーラーがこのエネルギーの通路になるには、神・霊界に対する絶対的な信頼、揺るがぬ確信が大前提です。露ほども疑ってはなりません。(疑念と検証は別のものです)
そのうえで自分を全て貢献に役立てようとする意志が必要です。
さらに、対象となる人に対しては、自分なりの思い入れではなく、ありのまま受け止める(心の)関わり方を心がけるべきです。
治す、何とかするのは“自分”ではなく、あくまでも霊界からのエネルギーです。結果も含めて全てを委ねるのです。

スピリチュアルヒーリングの真髄はここにあります。
すぐに誰もができることではありません。しかし、目の前で苦しむ人を見た時、「何とかしたい」と心が動く時、すぐに癒しは始まっているのです。
それぞれの人が、より共鳴しやすいオーラの層(次元)は異なります。しかし、どの層(次元)からであってもいいのです。そこに流れ込む癒しのエネルギーが、対象者にとっての喜びとなるならば。そこから、その人が全的健やかさを回復していけるならば。

エネルギーの作用に“正当な順”などありません。その人が今必要としている喜びをもたらしていくことが大事です。
痛みのある人には痛みがとれること。
精神的な不調のある人には安定した心の状態。
病の人には治癒。
言動に問題があれば、言動の変化・安定。

そしてそれは、ひとりの者が全てを癒せないとしても構わないのです。得意とするところで補い合えばよろしい。しかし、いずれは霊体に作用するエネルギーの通路となるヒーラーが次第に増えるでしょう。
それは、癒しの原理を理解することと、自らの魂の意志に目ざめることで可能になっていくのです。
自らの魂・霊界との共鳴度が増すにつれて、その次元のエネルギーをとり入れやすくなっていくからです。