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  スピリチュアルカウンセリング

スピリチュアルカウンセリングとは、霊的法則に基いて、対象となる人の悩み・心配・気がかりに答え、向かうべき方向性を導き出していくものです。

特殊、特別な霊的能力がなくても、基本的な霊的法則を十分に踏まえているならば、ほとんどの人にできることです。
ただし、法則を踏まえているという知識の側面だけでは、必要な要素のひとつを満たしているにすぎません。
さらに、スピリチュアルカウンセリングを「仕事・職業」にしていくならば、一定以上の知識と経験が必要なのは言うまでもないことですし、素質という要素があることは否めません。

けれども、「仕事・職業」ではなくても、人の悩み・心配・気がかりに答え、その人が少しでも楽になるように関わりたい、そうしてあげられるようになりたい、と思う人はたくさんいるでしょう。霊力の通路は、その動機のうえに開かれるのです。

霊界から地上に働きかける霊たちの動機は「貢献」です。私どもを動かす原動力は愛ですが、意欲を高めてくれるのは何より「貢献の喜び」なのです。

皆さんの心に「人の役に立ちたい」「自分を役立てたい」という願いが生じた時、霊界との共鳴が起こり、その人に備わっている心の傾向、備わっている能力にふさわしい霊たちからの援助や導きが加わるのです。これは、守護霊・指導霊とは、また別の霊たちです。

霊界で“働く”霊たちは、地上の人の守護や指導にあたるだけではありません。それぞれの学びに応じて、地上の人たちの援助・支援にあたるグループがあるのです。(霊界の霊たちが、全て、地上の人のために何かしらの働きをする、というわけではありません。)
つまり、「あなた」が霊界と共鳴する「貢献の動機」を抱いた時から、あなたにはそれを援助する霊たちの力添えや導きがあるということです。

さて、カウンセリングという以上、身につけておくべき基本的姿勢はいくつかあります。まずは相手の話を聞く耳を持っているということ。

次に、聞く時に“事実”に基いて聞くことができるということ。この部分で、自分なりの聞き方、受けとり方をしてしまう危険性があります。「話から、自分はそう思った」でなく、その人がどう言ったかです。そして、あくまでも「話」とは、話す人が自分の側から見て言っているのだという点を忘れてはなりません。

その人を何とかしてあげたいという思いは、その人への共感から発せられた、やむにやまれぬ思いでしょう。しかし、それに偏りすぎると、その人と自分との見方を重ねてしまい、対象者寄りの見方、対象者側に立っての意見を導き出してしまいます。

親身になって聞くことは大切なことですが、感情と客観的に見ることを混同してはなりません。あくまでも公平公正な目で物事を見、判断していくことが求められます。
この視点が弱い場合、本当の意味でその人の役に立つ道を導き出すことができません。
自分の気持ちや気分に左右され、言いにくいことや、対象者の意に添わないことは言えず仕舞いに終わってしまうかもしれません。
対象者が悩み、苦しむ原因を、霊的視点から捉えるのが“スピリチュアル”といわれる所以(ゆえん)です。そこに貫かれているのは、厳然で公平公正な法則であって、人間の同情心や感情とは別次元のものです。

だからと言って、「あなたには、そうなるだけのカルマがあるのでしょう」などと言い放ってしまうだけでは、その人の救いにはならず、先の道を見出すこともできません。

摂理・法則は厳然かつ公平公正なものです。誰もそこから逃れられません。しかし、摂理・法則は愛を伴わない冷酷非情なものではないのです。
なぜならば、摂理・法則の出所は神だからです。

「全てを喜びとする」というのが摂理・法則の原点です。
喜びにできない行為行動が摂理・法則に反するのは当然のこと。それをカルマと言うのです。そしてそのカルマを埋めるのは、いかに喜びに向かおうとするのか。あるいは、いかにして喜び合える関係にしていこうとするのか。
ここに、スピリチュアルカウンセリングの基本があります。

「自分にとって苦しい状況であっても、それを理解し受け入れる。理不尽な仕打ちも含めて、得心してゆく。そしてさらに、その苦しさを越えて喜びをもたらしていこうとする。
そのためにスピリチュアルカウンセラーは、霊的視点に基いて話をし、アドバイスをしていくのです。